本の中に入り込んでしまうというケースは少なからず報告されている。本と異世界の関係性についてはハリーポッターと秘密の部屋でも描かれており、ファンタジー系のアニメや映画では良く使われる描画である。
以前、当サイトで「沈まぬ太陽」という話を紹介したが、今回の話もそれに近い。
それでは、本の中の世界へ入った少女、本編をお楽しみください。
沈まぬ太陽は下記を参照してください。
魔力を持つ本の謎!本の中の世界へ入った少女
小学生の頃に放課後の図書室で本棚を見渡して読みたい本を適当に見繕っていた。
面白そうな本が有ってそのまま数ページ立ち読みしてたら元々静かな場所だけど、何かやたら静かになったなーと思って周囲に目をやると誰もいなくなってた。
あれ?あれ??どうしよう…もう図書室閉める時間だったの?と焦って本を棚に戻して出口に向かおうとしたら、窓から真っ赤な空が見えた。雲なんてなかった。
夕日にしてはこんなになるのおかしいって思ってそのまま窓の外を眺めてたんだけど外からぼそぼそ喋る数人の声が聴こえて来たので、反射的にヤバいと思って本棚の影に隠れて様子を窺っても誰の姿も見えなかった。
その時、戦争が始まったんだ、ここももう危ないパッと頭に浮かんだ。
怖くて目を瞑っても頭に赤い空がずっと浮んで見えてて嫌だ嫌だ見たくないって頭の中で呟いたら、「Aちゃん?その本面白いの?」て友人の声がして気付いたらいつもの図書室に戻ってた。
夕日は?と友人に聞いたら「えーまだそんなに遅い時間じゃないよ」と返って来た。
だって私今違うとこにいたんだって言うと、
「ずっとそこで立ち読みしてたけど…えー本の世界に入ってたとか言いたいの」
って笑われたので、恥ずかしくなって話題を逸らしながら友人と図書室から出て下校した。
翌日、友人に昨日の図書室の事みんなに言わないでねって頼むと 「なんのこと?」と言われ、恥ずかしい事を説明させようとしてるのかと思って怒ってしまい、喧嘩になりそうになりながらも本の世界に~の話を言わないでと頼むと、一緒に図書室には行ったけど、そんな話はしてないし、声掛けて別々に帰ったじゃんかと言う。
しつこく聞いて結局喧嘩になってしまってしばらく口を聞いて貰えなかった。
仲直りした後ももうその話題は出さなかった。
あと私もなんの本を読んでいたのか思い出せなかった。
参考:NAVER まとめ
本の中の世界へ入った少女 解説と考察
【解説】
図書室で本を立ち読みしていると突然夕暮れのように空が赤くなり、窓の外からぼそぼそ声がしたので見に行ってみると戦争が始まったという内容。
最新鋭の兵器を投入した現代戦だったのか、WW2のような歩兵メインの撃ち合いであったのかは判然としないが何らかの戦闘を目撃したと思われる。
要点は下記の3点。
・異世界突入契機は本を読んだこと
・赤い世界と戦争を目撃
・嫌だと強く念じることにより異世界を脱出
【考察】
沈まぬ太陽との比較部分として、戦争と不気味な鳥に襲撃された事の違いはあるが、赤い世界という共通点がある。
このことからたてることのできる仮説は2つ。
・本に異世界転送、転送後記憶が消えるような魔術的な仕掛けがされていた
・そもそも本が異世界の本であり、触れたことにより異世界転送が起きた
現代のヒーラーが本に仕掛けをする場合の殆どは「読めば開運する」「読めばヒーリング効果がある」などのケースが殆ど。異世界転送を起こす本だとするならば「誰が何のために」仕掛けをしたかが不明。
一方、異世界の本が何らかの原因により図書館に紛れ込んでしまったと考えれば、理由部分の納得がいく。
いずれにせよ、作者不明かつ意味不明の本には近づかないほうがよいのかもしれない…