昨日、関東地方に猛威を振るった大雪。
雪は時に人間に牙をむき都市部の交通を麻痺させ、視界を奪うほど荒れ狂う様はまさに破壊神の一撃のよう。時に自然の力は人間など無力に等しいという事を見せつけるかのように容赦なく襲い掛かります。
そんな脅威である雪も、拡大してみると実はとても美しいものです。雪と言うのは人間を攻撃する破壊神であると同時に繊細な心を持った紋章画家の一面を持っています。
これらの写真はロシアのカメラマン、アンドレイ・オオシン氏が撮影した息を飲むほど美しい雪の結晶の画像である。
自然の奇跡 雪の結晶
まさにファンタジーの世界で用いられる紋章。もしかしたら本当に紋章の力を使い雪と言う力を召喚しているのかもしれませんね。そう考えると強大な力で襲い掛かる雪もロマンチックに感じてしまう。
実は、雪の結晶がどのように生まれるかは、まだ解明されていません。空気中の水蒸気が凍ったものを氷晶よ呼び、その氷晶が地上へと落下する時に他の氷晶とくっついてこのような形が作られると考えられています。
粒子レベルの結合を繰り返し生まれる雪の結晶には2つとして同じものはなく、1つ1つ違う形をしています。
雪の結晶と聞けば雪印メグミルクのシンボルマークを思い浮かべる人も多いと思います。雪の結晶と北極星を象ったコーポレートマークはミルクの無限の可能性への挑戦を表しています。
コーポレートシンボルマーク|会社情報|雪印メグミルク株式会社
上記で説明した通り、雪の結晶はいくつもの氷晶が重なり合って出来る奇跡の芸術品です。それゆえ、もろく繊細なものなので、よほど寒い地域でなければ地上に到達した時に崩れてしまいます。東京の雪程度では雪の結晶は原形を保つことはできません。
#関東雪結晶 プロジェクト
マクロ撮影技術が発達した現代であれば、雪の結晶をわたし達の手で撮影することも不可能ではありません。スマホでも撮影は可能で、ズームを最大にしてスマホ用マクロレンズを通して撮影することによりある程度雪の結晶をとらえることが出来ます。スマホ用マクロレンズは数百円でドンキホーテ等のショップで簡単に手に入ります。
雪の結晶と同じく降雪現象についてもまだ完全に解明されていません。スマホのカメラが発達した現代において、その力を利用し気象庁は首都圏の降雪現象の解明のために1つのプロジェクトを立ち上げました。
「#関東雪結晶 プロジェクト」と名付けられたプロジェクトは、上記の方法を使い雪の結晶を撮影しツイッタ―を使い「#関東雪結晶」というハッシュタグをつけてつぶやくというもの。つぶやきについている画像を気象庁が分析し降雪現象の解明に役立ててくれます。簡単に気象庁のプロジェクトに参加できるというのは何かワクワクしますね。
雪はこれからも、破壊神と紋章画家という相反する2つの力をわたしたちに魅せてくれるでしょう。
その力は時にわたし達に凄まじい力で襲い掛かり、時にこのような美しさで魅了し続けます。
via:Снежинки от фотографа Андрея Осокина